戦争中、特高警察の生け贄になった母(5)

ぼくがうなずいたのを見て、母はニコッと笑った。ほんの一・二分前まであんなに恐怖に震えていた母とは別人のようだ。 ぼくのためなら恐怖さえも忘れてしまい、しかも、ぼくを安心させようと笑みまで作ってくれる母に、ぼくの胸がどれほど熱くなったか、それはもう言うまでもないだろう。 だが恥ずかしいことに、ぼくは、実はこうなったことが嬉しかった。これからどうなるか怖くて堪らないくせに、それとは別に嬉しさが込み上げ 禁断の体験 エッチな告白集